「胃の検査をしますので、胃カメラを飲んでください」といわれた方はたくさんおられると思います。
「こんなのもの飲むの?とても飲めないわ。苦しくて、つらくていやだわ!」というのも当然ですよね。
でも最近は飲みやすいように喉への麻酔薬もできましたからひと昔のようなつらさはないですね。
でも、皆さんこの胃カメラ実はチューブタイプだけではないのです。カプセルタイプのものがあるんですよ。(私はまだ飲んだ経験は無いですが)ただし、これは胃や大腸などの内視目的ではなく主に小腸の内視検査が目的です。
日本でオリンパスが開発したものでいえばカプセル内視鏡は直径11ミリ、長さ26ミリのプラスチック製のもの。先端にセンサーと超小型レンズが取り付けられ無線送信機構を持っています。これにより、患者の消化器内部の様子を外部よりモニターで観察できるのです。
飲むときは適量の水で飲みこみ、その後は胃や腸のぜん動で体内を進み、時計用の電池2個で8時間ほどの作動、そして排便とともに体外に排出されます。
この機器は現在はイスラエルで開発されたものが世界で多く使われていますが(世界では既に12万例以上の実例)日本ではまだその使用が許可されていません。
グィッと飲み込んだ後は出るのを待つだけの内視鏡。2時間後には水も飲めますし、4時間後には食事もできます。過激な運動を除けば日常生活が何でもOKなのです。このように行動においても患者への束縛がすくないのが大きな利点。
患者はそのカプセルを飲むとともに、その位置を知るためのセンサーを10個ほど腹回りにつけます。
そしてデーターメモリーとバッテリーをベルトにセットするだけなのです。カプセルからは、毎秒2枚の画像を送信され、一回の検査で50000枚程が患者の体に取り付けられたメモリー機に記録されることになります。